【連載小説】『えっ、転移失敗!? ……成功?(1)』第4回

【連載小説】『えっ、転移失敗!? ……成功?(1)』第4回

2018/06/21 11:00

小説サイト「ノクターンノベルズ」の人気小説第1巻まるごと公開第4回!

●【連載小説】『えっ、転移失敗!? ……成功?(1)』第3回

第1章


1 見舞金の行方



「俺って駄目な男だよなぁ……」

 カードの支払いが滞る可能性がある。
 早ければ再来月には。
 そんな中、10万円という予定外の収入。
 これを支払いに回せば、再来月もなんとか乗りきれるだろう。
 そして、来月あたりから徐々に仕事は増え始めるので、しっかりと節約すればその先しばらくは安泰になるかもしれない。
 そう、この10万円は陽一の命をつなぐといっても過言ではない、非常に重要なものだった。

 にも関わらず、陽一はその夜、病院を抜け出していた。
 検査が終わったいま、外出を禁止されているわけではないので、抜け出す、という表現は適切ではないかもしれない。
 が、目の前にある建物がなんであるかを考えると、なんとなくうしろめたい気持ちになってしまうのだった。

 風俗店。

 そう、ここは男が金を払って女性といい思いをする場所だ。
 検査が終わった直後まではおとなしく寝て翌朝帰るつもりだったのだが、あの看護師とのプレイがまずかった。
 1発抜いてスッキリしたと思っていたのだが、ただの手コキだけだったことと、訳もわからず抜かれてしまったことがよくなかったのか、ベッドで寝ようとしてもムラムラして寝つけなくなってしまったのだった。
 そして、気がつけば現金を片手にここに立っていたというわけである。
 陽一は、繁忙期で収入が多いときに、よくこの店を利用していた。
 60分1万円。
 本番なしの健全な風俗店である。
 ほかと比べて少し安いのは、この店がゴム着用必須の店だからだ。
 正直陽一としては風俗での生接触など正気の沙汰《さた》とは思えないし、本番ありの店などもお縄になる可能性がゼロではないので怖くて利用できない。
 風俗嬢たちはしっかり検査をしてるらしいが、たとえば直前に寝た客がへんな病気を持っていた場合、感染《うつ》される恐れはあるのだ。
 検査から自分と寝るまで一切客を取ってないというのであればいいのだが、確認も実現も困難であろう。
 安いうえに安全で、充分満足させてもらえるところなので、陽一は結構な頻度で利用していた。

(相手もプロだし、ゴムありでも充分楽しませてくれるからここでいいんだよ、うん)

 もう少し短い時間での利用も可能だし、そのぶん安くもなる。
 陽一は早漏の一発屋なので、実質15分もあれば充分なのだが、事が終わったあとにゆっくりしたいので、いつも60分コースを選んでいる。
 正月が明けて間もないこの日は『姫初め特別サービス』ということで、3000円引きとなっていた。
 どうやら1月中旬くらいまではこの企画を引っぱるらしい。

 7000円であれば出費のうちには入るまい、と自分に言い訳をする。
 そうやって小出しに使っていけばいずれは致命的な出費になりかねないのだが、いまは考えないでおこう。
 大事故から生還したお祝いも兼ねて、今日は奮発することにした。

 予約をしていなかったのだが、以前何度かお世話になってる嬢が空いてたので、指名した。

 店内にはうっすらと雅楽のBGMが流れており、随所に門松や鶴亀などの装飾が施されている。

(これ、部屋の中でも流れてたら萎えるよなぁ……)

 そう思いつつ部屋に入ると、BGMはまったく聞こえなくなり、陽一はホッとした。
 部屋の中では赤い振袖姿の女性が三つ指をついて陽一を迎えてくれた。

「あけましておめでとうございます」

 赤を基調とした派手な柄の、いかにもコスプレ衣装という安そうな着物を着た嬢が、少し慣れない様子で正座したまま頭を下げている。
 振り袖は肩を出すように大きくはだけており、振り袖にしては短すぎる裾から、ムチムチとした太ももが見えた。

「あ、うん、おめでとう」

 嬢はゆっくり身体を起こし、陽一に向かってほほ笑んだ。
 明るい色の長い髪にはかんざしが差されており、頭を上げた際にその飾りがシャランと揺れる。
 少し大きく開いた着物の胸元から見える谷間に、陽一は息子が反応するのを感じた。

「あら、お客さんおひさしぶりです……よね?」

「うん。半年ぶりくらいかな?」

「あはは、よかった。勘違いじゃなくて」

 商売とはいえ、こうやって覚えててくれると嬉しいものだ。

 この嬢の名はリナという。
 身長160センチほどで、少しふくよかな体型だが太っているというほどではない。
 胸はDカップ(自称だか誇張はなかろう)で、腰にくびれはないが、腹が出ているというほどでもない。
 お尻は大きめ、太ももはむっちりしてる。
 10人いれば4人は美人と評する程度の容姿の持ち主だ。
 それなりに美人で男好きのする体型。仕事もしっかりしてくれるので、じつはかなり人気のある嬢なのだが、まさか予約なしでお相手できるとは思っておらず、陽一は幸運を神に感謝する。

(いや、神ってあれか……)

 そのとき思い浮かんだのは、間の抜けた和服の女性だった。

「着物、どうします?」

 リナは立ち上がると、襟元に手をかけて少しずらし、誘うような目で陽一を見る。

「あー、じゃああれやっていい?」

「あれ?」

「あーれーってやつ」

「あはは。男の人ってそれ好きですよねぇ?」

「あ、もしかしてさんざんやった?」

「あー、まぁ。でもそれでお客さんが喜ぶなら全然オッケーですけど?」

「よし、じゃあやろう」

 陽一は振り袖の帯を解くと、端を持って軽く引っぱった。

「あ~れぇ~」

 リナは嬉しそうに笑いながら、帯が引かれるのに任せてその場をくるくる回る。
 長い袖の袂《たもと》と長い髪がふわりと持ち上がり、ひらひらと揺れた。

「むふふ、よいではないか、よいではないか」

 新年早々陽一もノリノリである。

「あぁん、全部取れちゃったぁ」

 帯がすべて外れ、着物の前がはらりとはだける。
 そして胸の谷間と、股間が露わになった。

「お、ノーパン」

「うふふ、着物に下着は無粋でしょ?」

 だらんと垂れ下がった着物の衿《えり》で乳房は隠れているが、股間はなにも遮るものがなく、綺麗に手入れされた恥毛が露わになっており、その陰から割れ目がちらりと見えていた。
 その姿が陽一の劣情を誘う。

「どうします? 全部脱ぎますぅ?」

 そう言いながら、リナは衿先を持ち、着物をひらひらとさせる。
 そのたびにぷるぷるとかすかに揺れるふくよかで丸い乳房と、薄褐色のぷっくりと勃った乳首がちらちらと見え隠れする。

(姫初め、サイコー!!)

 いつもとは異なるシチュエーションに興奮しつつも、陽一はさっさと服を脱いで自らは全裸になり、はだけた着物を羽織ったままのリナの元へ歩み寄った。

「とりあえず着物は着たままで」

 陽一は衿を広げるようなかたちで両腕を着物の中に滑り込ませる。
 着物の前が軽く開き、両乳房が露わになった。
 見るからに柔らかそうな白い乳房の先端にある、少し色の濃い乳首が見える。

 数秒のあいだその景色を楽しんだあと、陽一はそのまま嬢の背中に手を回し、抱きついた。

(抱き心地が最高なんだよな、この娘)

「やん、当たってるぅ」

 互いの肌と肌が触れ合い、彼女の柔らかい乳房の感触を陽一が感じるように、彼女は自分の腹に当たる硬くなった陽一の男根の感触を感じているのだろう。

「あ……くすぐったい……」

 陽一の胸板に、リナの柔らかな乳房が押しつけられている。
 ふたりの身体に挟まれて形を変えている乳房は、見た目のとおりとても柔らかく、なんとも言えぬ感触を陽一は感じていた。
 そしてその柔らかな乳房を通して、リナの体温と早鐘に打つ鼓動が伝わってくる。

 ふたりは抱き合ったまましばらく見つめ合っていた。
 リナはなにも言わず、薄く笑みをたたえたまま陽一を見つめていた。
 陽一はリナの妖艶でありながら、どことなく切なげな表情に情欲をかき立てられ、そのまま唇を奪った。
 しばらく唇と唇が重なる柔らかな感触を楽しんだあと、陽一が探るように舌を出すと、ほとんど同じタイミングでリナも舌を出し、ふたりはお互いの舌を絡め合った。

「んむ……んちゅ……レロ……」

 やはりプロだ。
 キスだけで脳みそが蕩《とろ》けそうになる。

 ねっとりとした唾液とともに舌同士が絡み合い、やがてリナの舌が陽一の口内に侵入してきた。

 リナの舌は陽一の舌の表から裏まで弄り、さらに歯の裏から上顎《あご》に至るまで、彼の口内をその巧みな舌使いで容赦なく蹂躙した。
 熱く柔らかなリナの舌が口内の粘膜に触れるたび、股間を刺激されるのとはまた違った、少しもどかしい間接的な快楽が陽一を襲った。
 しばらく舌を絡め合ったあと、一旦抱擁を解き、ベッドへ移動する。

「どうします? 口でします? それとも先に全身リップ?」

「いや、すぐに素股でしてもらってもいい?」

 口でしてもらうのも嫌いではないが、それでイッてしまうと素股を楽しめなくなる。
 人それぞれ好みもあるだろうが、陽一はフェラチオよりも性器同士をすりつけ合う素股のほうが好きだった。

「じゃ、始めますね?」

 リナは仰向けに寝転がった陽一の太ももに乗るようなかたちで座ると、モノにゴムを被せローションを塗りたくった。
 そしてリナは、陽一の裏スジを撫でるように優しく刺激し始めた。

「おぅふ……」

 嬢の巧みな手技に思わず声が漏れる。

 リナはしばらく裏スジを撫でたあと、両手で柔らかく竿を包むように握った。
 そして触れるか触れないかというほど柔らかな手つきでローションを竿になじませると、そのまま今度は亀頭をふわりと包み込む。
 少しだけ手に力を入れて亀頭を刺激すると、陽一は腰を引くようにビクンと震えた。

「ふふ……」

 リナはひとしきりローションをなじませると、亀頭を軽く押さえつけ、竿の根本に秘部が当たるよう座り直す。

「ん……」

 ゴム1枚を隔て、リナの体温が竿に伝わってくる。

「じゃあ動きますね」

 リナは竿の中ほどから根本あたりまで膣粘膜をこすりつけて刺激し、亀頭を手で優しく包むように触り続けた。

「はん……んん……」

 ヌチヌチという膣粘膜のこすれる音と、クチュクチュと亀頭を手とローションで刺激する音、そして嬢の荒い気遣いとときおり漏れる喘ぎ声が室内に響く。

「気持ち、いいですか?」

 この素股プレイは正直挿入よりも気持ちいいのではないかと、陽一は思っている。
 単純な快感だけでいえばむしろローションを使った手コキのみ、もしくはフェラチオでも充分に得られるのだが、やはり性器同士がこすれ合っているという事実が単純な感触に加え、精神的な快楽を刺激しているように思える。

 そういう意味でいえば、挿入には挿入のよさがあるのだろうが、陽一はここ十数年挿入を経験しておらず、いまとなってはその感覚も忘れてしまっていた。
 こうやって性器同士をこすり合う、挿入に近い疑似的な体験でも充分満足できるのである。

「んっんっんっ……」

 手で亀頭を刺激しつつも、リナは一生懸命腰を振って竿も刺激してくれる。
 リナが腰を振るたびに着物の衿がはためき、その奥の乳房がゆさゆさと揺れた。

(こう、着物がはだける姿ってのを初めて生で見たけど……エロいなっ!!)

 陽一が手を伸ばすとリナは少し前屈みになってくれた。
 そのおかげで乳房に手が届き、陽一はリナの胸をもみながら、ときどき乳首をコリコリとつまんだ。

「んんっ……はぁ……おっぱい、気持ちいい……」

 こうやって反応してくれると、男としても嬉しいものである。
 たとえ演技だったとしても。

「はんっ……んん……あっ、あっ……」

 リナの動きが激しくなるとともに、喘ぎも大きくなってきた。

 実際秘部の表面をこすることで女性がどれほどの快感を得られるかは疑問の残るところではあるが、こうやって喘いでくれると男のほうとしても気分が高揚するので、サービスの一環として割りきって受け入れるのがよかろう。

「ハァっ、ハァっ……、んっんっんっんっ……!!」

 疲労のせいか、それとも快楽のせいか、リナの息がどんどん荒くなってきた。
 長い髪を振り乱しながら腰を前後に動かすリナの柔らかな乳房が、ブルンブルンと激しく揺れる。

 竿を半ばまで包み込むようにねっとりと絡みつき裏スジを刺激するリナの膣粘膜は、火がついたように熱くなり、ローションを足したわけでもないのにそのぬめりが増していった。
 亀頭を包む手にも力が入り、リナは亀頭の裏を親指でこすりながら、ほかの4本の指を巧みに動かし、亀頭全体からカリ首までを容赦なく刺激していった。
 ドロドロに熱くなった膣粘膜と、ギュッと亀頭を包み込む両手によって肉棒全体を容赦なく攻め続けられた陽一に、やがて限界が訪れた。

「出る……!!」

「いいよ、出してぇ……」

 陽一は亀頭を手に包まれ、竿を膣で覆われた状態のまま、コンドームの中に射精した。

「あはぁ……、んっ、んっ、ビュクビュク、出てるぅ……」

 ドクドクと精液を放出する陰茎の脈動に合わせて、リナはさらに前屈みになり、根本から精液を絞り出すかのように裏スジをこすって刺激した。
 亀頭を包み込んでいる両手も、強めに握り込みながら絞るようにカリから先端までをヌルヌルとこすり続ける。

「おぅ……」

 射精中の敏感になった陰茎を刺激された陽一の口から思わず声が漏れ、特にリナの手が亀頭をこするたびにビクン、ビクンと腰が引けた。

「んふ……かわいい……。んんっ、んふぅっ……!!」

 前傾姿勢になったことで陰核をこするようなかたちになったリナが、嬌声を上げ始めた。

 しかしほどなく陽一の射精が終わり、肉棒が徐々に萎れ始める。
 陰核への刺激が弱まったことに少し名残惜しげな表情を浮かべたリナだったが、完全に射精が止まったことを確認すると、腰の動きを止め、ゆっくりとコンドームを外した。

「うふふ、いっぱい出たねぇ」

 リナは精液の溜まったコンドームをつまみ上げ、陽一に見せつけるようにプルプルと軽く振ったあと、嬉しそうに呟いた。

 制限時間まであと40分と少し。
 しかしその程度では、残念ながら陽一は復活できない。
 では残り時間なにをするかというと、嬢と裸で抱き合って寝るのだ。
 リナはまだ着物を羽織ってはいるもののほぼ裸に近い状態で、抱き合って肌が触れ合う部分に遮るものはない。
 ダイレクトに柔らかな人肌の温もりを感じながら寝る、というのは、陽一にとって至福のときだった。

「時間になったら起こしてあげますね」

 陽一はリナの肢体に腕や脚を絡め、柔らかな胸に顔を埋めて眠りについた。

<第1巻に続く>

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えっ、転移失敗!? ……成功?

著者:ほーち
イラスト:saraki
レーベル:オシリス文庫


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