【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第18回「全裸てるてる坊主」──『はだカノ!? 全裸で告白、濃厚エッチ!! 裸で始める彼女選び』

【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第18回「全裸てるてる坊主」──『はだカノ!? 全裸で告白、濃厚エッチ!! 裸で始める彼女選び』

2021/01/29 17:00
【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第18回「全裸てるてる坊主」──『はだカノ!? 全裸で告白、濃厚エッチ!! 裸で始める彼女選び』


人気漫画家の連載コラム! 「全身貞操帯」「触手エステ」──アダルトライトノベル「オシリス文庫」の個性的なプレイやテーマをカレー沢薫先生が切れ味するどく語ってくれます! あなたの知らなかった性癖が花開いちゃうかも!?



(注:コラム内でオシリス文庫の刺激的な挿絵が登場することがあります。周囲にはお気をつけください)

新型コロナウィルスの影響ですっかり外ではマスク着用が普通になってしまった。
このままでは「お互いマスクを取った顔は見たことがない」というのも普通になり、マスクとパンツが同列になる日も遠くない。

そうなれば「口元隠して股間隠さず」ということわざも生まれるだろう。
これは「ウィルスを恐れるあまり、公然わいせつ罪のことをすっかり忘れていた」という意味だ。

しかし、全ての国が日本ほどマスクをしているわけではなく、ソーシャルディスタンスを徹底する代わりにマスクはあんまりつけていない国があったり、欧米ではマスクをつけること自体に抵抗を示す人も多かったりするという。

日本は平安時代にも口を見せるのは恥ずかしいから扇(おうぎ)で隠すという文化があったらしく、口を隠すことに抵抗はない。
一方で欧米の正義の味方は、コウモリをモチーフにしたヒーローや「米国大将」みたいな名前のヒーローなど、目元は隠しているが口元は大きく開いている。
彼らの場合「いい歳してなんて格好を!」という感想が先にくるため、口元にまで注意がいかなかったが、言われてみればそうである。
逆に、昔の西部劇などの悪者は口を布で覆っているため、欧米人はマスクに抵抗がある、と言われている。

国によって、なにを見せるのが恥ずかしいと感じるか違う、というのは興味深い話だが、全世界共通で隠されているのが「股間」である。
世界は広いので「股間まるだし族」が存在し「股間を見せないのは射殺されても文句が言えないレベルの無礼」という文化があるのかもしれないが、そこは私の無知ということでご容赦いただきたい。

文化どころか、股間の露出を法律で禁止している国も多く、日本も股間だけは隠せ、ついでに近しい人間以外には体もみだりに見せるものではない、という考え方が根強い。

よって我々は人間をまず「顔」で判断する。
人間は判断の9割を視覚に頼っており、マスクで隠れるようになったとはいえ、いまだにいちばん個性が出ている露出部分がそこなのだから仕方がない。
「顔で人間を選ぶなんて」と言うかもしれないが、初対面で「君のパーソナルカラーのオーラが見えた」と言い出す人間の方が怖いだろう。

しかし「顔で選ぶな」という意見も一理ある、顔でパートナーを選んで後悔する人間は大勢いる。
かといって「ハート」などという眠たいことを言うつもりはない、大事なのはもちろん「体」である。

そんなわけで今回紹介するのは「女の子を体で選ぶ話」である。

「つきあう前に体の相性を試そう」という話かと言うとちょっと違う。
たとえ出会って4秒で合体していても顔が見えている時点で顔込みで判断していることになる。
本作はもっと徹頭徹尾「女の子を体で選ぶ話」だ。

『はだカノ!? 全裸で告白、濃厚エッチ!! 裸で始める彼女選び』

これが今回紹介する作品である。タイトルからIQが感じられなくてとてもいい、この暗い世の中にピッタリだ。


主人公の「白石恭介(しらいしきょうすけ)」は大学生活最初の夏休みに、幼馴染のサバサバ系お嬢様「浅尾桃華(あさおももか)」から「今すぐ家に来て」というSNSメッセージを受けとる。
呼び出しにSNSを使うのが今風であり、そこに今風を感じるのがBBAである。

恭介が桃華の家に行くとそこには桃華と、頭に袋をかぶり体に布を巻いたてるてる坊主状態の人間4人(体のラインからして全員女)が待ち構えていた。

これだけでもかなりの異常事態だが、桃華の説明によるとこの4体のてるてる坊主たちはみんな恭介のことが好きだが告白する勇気はない、よってここで恭介に4人の中からひとり彼女を選んでもらおうという寸法らしい。

なにをもって選ぶかともちろん「体」だ。
もう勘のいい読者は気づいていると思うが、当然布の下は全裸である。
てるてる坊主は顔も名前も明かさぬまま、布を取り、胸、尻、股間の順番で体を恭介に見せつけていく。
顔に袋をかぶった全裸の女4人に囲まれる、という状況は洋ゲーでクリーチャーに包囲されるのに匹敵すると思うのだが、ホラゲーの主人公よりラノベ主人公の方が適応力は上である。
最初はとんでもなさすぎる状況にとまどいを隠せなかった恭介だが、次々に繰り出される魅力的な女体の誘惑から目を離せなくなってくる。


ちなみに、てるてる坊主たちの正体だが「顔を見せて告るのは恥ずかしいが、全裸を見せるのは大丈夫」という独特の価値観から全員「股間まるだし族」と言いたいところだが、みんな日本人であり、恭介の高校の元クラスメートだ。

ひととおり4人のボディを堪能した恭介だが、結局ひとりを選ぶことはできない、むしろこれで選べる方がどうかしている。
よって今度は、今まで見たてるてる坊主たちのボディ情報から、誰かを当て、当たったら顔を明かすというゲームに発展していく。
そんなのわかるか、と思うが恭介はノーミスで全員を当てていく。

ただ全員中肉中背で当てた、というならキモすぎるが、みんな身体的に特徴があり、当てやすい仕様にはなっている。

4人のてるてる坊主たちを簡単に紹介すると、まず背がひときわ高くボーイッシュだが巨乳の元バレー部「堀川蒼依(ほりかわあおい)」。
そしてツンデレ堅物委員長「狭山紅美(さやまくみ)」、メガネをかけたまま袋をかぶっていたことが決定打になった、そして巨乳。
次に、4人の中でいちばんの巨乳だが、大人しく恥ずかしがり屋の「河田翠里(かわたみどり)」。
さらにここまで巨乳が並ぶ中で「貧一点」、小柄で貧乳、清楚で古風なしゃべり方をする元華道部「門脇真白(かどわきましろ)」である。

全員の正体がわかったところで、この珍妙な儀式の理由が明かされるかと思いきや、本当に「4人とも恭介のことが好きで体を見せて選んでもらうために集まった」という桃華の説明以上のことはなにもないという、いちばん衝撃的な事実が明かされる。

さらに桃華も「5人目」として全裸祭に参戦、ひとりずつふたりっきりでの告白タイムへと突入していく。
ちなみに告白というのは「家に帰るまでが遠足」なのと同じように「セクロスまでが告白」であり、ひとりずつ告白とともに一発ヤる。

しかし、やっていることはムチャクチャだが、5人の女子が恭介を好きな理由はわりと真っ当で、全員処女であり、主人公が初めての男になることを心から喜んでおり、ここだけ見ると青春純愛ものに見えなくもない。
「クラスメートにひそかに思いを寄せられて、結ばれる」という展開が好きな人はそれが一作品で5連続、いろんな味で楽しめる仕様になっているので迷わず買いである。
この作品が青春恋愛ものである、ということは1巻目の12章のタイトルが「全全全裸」であることを見ても疑いようがない。

恭介が誰を選ぶかは一応伏せておくが、ハッピーエンドであることは間違いなく、血で血を洗うバトルの末に生き残った人間が恭介とつきあう「全裸バトルロワイヤル編」ははじまらないので安心してほしい。


カレー沢薫

漫画家兼コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。近年は切れ味するどいコラムでも人気。『ひとりでしにたい』『負ける技術』『生き恥ダイアリー』など著書多数。一日68時間(諸説あり)のツイッターチェックを欠かさない。


はだカノ!? 全裸で告白、濃厚エッチ!! 裸で始める彼女選び(1)
著者:Peace/イラスト:千国AKY

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