【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第23回「異世界親娘丼」──『楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム』

【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第23回「異世界親娘丼」──『楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム』

2021/04/09 17:00
【オシリス文庫】「カレー沢薫の淫モラルなラノベ体験」第23回「異世界親娘丼」──『楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム』


人気漫画家の連載コラム! 「全身貞操帯」「触手エステ」──アダルトライトノベル「オシリス文庫」の個性的なプレイやテーマをカレー沢薫先生が切れ味するどく語ってくれます! あなたの知らなかった性癖が花開いちゃうかも!?



(注:コラム内でオシリス文庫の刺激的な挿絵が登場することがあります。周囲にはお気をつけください)

これを書いているのが2021年3月26日、某有名モンスター狩りアクションゲームの発売日であると同時にこの原稿の締め切り当日でもある。

私もこの狩りゲームはやっていたことがある。
まだ会社員だった頃、会社の人の前でこのゲームの名前を口に出したら、その場で拉致、ゲームショップに連れていかれ「半額出すから」とその場でゲームを買わされた。

今まで私がやっていた「布教」がいかにヌルいものだったか思い知らされる出来事であった。

私は正直アクションゲームが大の苦手なのだが、このゲームはそれでもしばらく続けた。
なぜならこのゲームでは、おキャット様、つまり猫によく似たキャラクターをお供にできるからだ。

自分のアバターには興味が全くなく、全裸に絆創膏でも貼っていればいいが、この猫キャラのカスタマイズをしたくてしばらくがんばった。
しかし猫への感情があまりにも巨大になりすぎ、猫がモンスターに攻撃されるのに耐えられず「やめろよ! やるなら俺をやれよ!」と、乳首に貼っていたセロハンテープを投げつけながらモンスターを追いまわすなどの精神崩壊を起こしたため引退した。

この猫キャラは、造形の愛くるしさもさることながらこちらを「旦那さん」と呼んでくるからたまらない。
さらに利害だけでなく、どうやら本当にこちらを慕ってくれているようなのだ、この股間にガムテープを貼ってはがせなくなっているこの俺を。
こんな愛しい生き物を危険な冒険で使役しようとは、やはり人間は愚か、本日多くのハンターたちがモンスターを狩りに出発していると思うが、私は人間を狩りにいく。
※絆創膏、セロハンテープ、ガムテープは実際のゲームにはたぶんでてきません(編集部じゃない注)。

話が壮大になりそうなので、このあたりにしておくが、創作には「主従」というジャンルがある。
貴族と召使のように、主人とそれに仕える者との関係性を軸にした話だ。
いわゆるビジネスの関係だが、それ以上の感情が芽生えたり、芽生えても身分差で気持ちを押し殺したりするところがエモいジャンルだ。

私もなにを隠そう「主従萌え」がある。
ちなみに「女主人と仕える男」キメ打ちで「下剋上」は地雷である。
物語が進むにつれ主従が逆転してしまったり、恋人関係になった途端、今まで敬語だった男がタメ口になったりした日には、ショタキャラの成長を目の当たりにしたショタコンの如く怒りだすし、地球を滅ぼす

おっとと、拙者ついつい早口になってしまったでござるが、そろそろ今回紹介する作品の話をしたいでござるが、各々よろしいか。

男性向けジャンルで人気の主従といえば、ダントツで「ご主人様とメイド」ではなかろうか。
現実世界でも「メイド喫茶」が流行して久しい。当時はメイド喫茶勤務志望が多すぎて、無償で働くメイドも現われたほどである。
オタクの脚をマッサージしながら「人に奉仕するのが好きなんで嬉しいです」とテレビのインタビューに答えていた彼女は今元気だろうか。

そしてアダルト界でも「メイドに性的な奉仕をさせる」というジャンルは根強い人気がある。

『楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム』

これが今回紹介する作品である。


メイドに手を出す、というのは現実ではできそうでなかなかできないことである。

特にこのご時世、ホームヘルパーとして雇った人間にコナをかけたらセクハラ問題として提訴か、SNSに書かれて秒で身元特定されてしまう。
だからといって、相応のお手当を払ったら、それはもはや愛人だ。

彼女に土下座しての、またはイメクラに台本をもち込んでの監督主演演出俺のメイドプレイも本物とは違う。

このご時世「主人という特権を生かしてメイドと肉体関係になる」などファンタジーと言ってよい。

つまりファンタジー世界に転生すればいいということだ。

『楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム』の主人公「トーヤ」は異世界の侯爵家の次男坊に転生したが、正直前世の記憶はおぼろげではっきり覚えているのは「働きたくないでござる」という流浪人魂のみであった。

貴族のボンボンに生まれ変わったのをいいことに、ニートライフ、そして貴族特権を生かして、メイドやその他女を食いまくり、と思ったがそうはいかなかった。

トーヤが転生した世界では民主化が進み、貴族の権威は衰退の一途をたどっており、貴族という身分がなくなるのも時間の問題であった。
幸いニートライフの方は実現できていたが、メイドにセクハラをしようものなら「訴訟も辞さない」になるという、現代とあまり変わらない状態であった。

主にBL業界には「闇オークション」という文化があり、見目麗しい受を小汚いおっさんが「1000万!」「2000万!」と競り落とそうとしている部屋に、攻が「2億!」と言いながら颯爽と入ってくるのが様式美だ。
だが最近闇オークションに出てくる金額が「200万」など著しく値下がりしているという。
ファンタジー世界でも世相は反映されるのである。

そんなわけで、廃れた貴族特権では女を自由にすることはできず、悶々としていたトーヤのもとに「ジュリ」というメイドがやってくる。

ジュリはいまだに貴族の威光を信じており「主人である貴族の言うことは絶対」という信念を持つ、トーヤにとっては理想的な古き良きメイドであった。

古き良きというのはたとえではなくジュリは実は三十路超え、さらにこの世界では成人した娘を持つ母でもあり、夫は他界している。

メイドで母親、さらに未亡人といきなり過積載だが、マシンの容量は大丈夫だろうか。

ジュリはそんな考えの持ち主なのでトーヤに迫られても強くは拒まず、トーヤに個人的想いもあり、あっさりトーヤ曰く「愛玩奴隷」となり、トーヤは上下の口を使った奉仕はもちろん、亡くなった夫と比較させるなど、未亡人ならではのプレイを楽しみ、ジュリも3年御無沙汰な体を開発され、生来の淫乱さを開花させるようになる。


だが、貴族が残された特権期間をメイドと退廃的に過ごすだけの話ではなく、トーヤには「冒険者」としての顔もある。
ただこの世界では冒険もせずに飲んだくれている冒険者も多く「無職」のことを総称して「冒険者」と呼ぶらしい、私も今後は「冒険者」と名乗ろうと思う、よい知見を得た。

トーヤの兄嫁であり、ジュリの妹である「リンダ」(ジュリがトーヤの家にきたのはリンダの計らい)に「もうすぐ貴族特権もなくなるのでそんな自堕落なことでどうする」とせっつかれ、冒険者としての仕事をはじめたトーヤだが、初級ミッションであるゴブリン狩りである失敗をしてしまう。

落ち込んだトーヤはジュリに赤ちゃんプレイされながら「冒険なんかしなくても食うには困らないんだからこのままジュリと淫蕩に暮らすか」と、心が傾きかけるが「このまま働かずにジュリを調教しても、それは父の金でしたことである、自分の稼いだ金で調教しなければ意味がない」と思い直し、冒険も続ける意志を固める。

最初は生活に困ってないニート主人公の放蕩生活とか、と思っていた私も「それでこそ主人公だ!」と、胸が熱くなった。そうこなくては、である。

冒険もそこそこに続け、エロ下着などジュリにプレゼントをするようになったトーヤだが「私だけ特別扱いはよくない」というジュリのひと言に「じゃあ今度ジュリの娘にも贈りものを」と言ったことで思わぬ展開になる。

「月がキレイですね」という言葉を「愛している」に訳す雅な文化があるように「娘にもプレゼントを贈りたい」というのは「娘も食いたい」という意味にほかならない、わけはないが、少なくともジュリはそう受け取った。

なにせ貴族の言うことは絶対なので、ジュリは双子の娘「シャロ」と「シャラ」を連れてトーヤの風呂場や寝室に馳せ参じてくる。
ここからがタイトルどおり、親娘丼のはじまりであり、ちなみにシャロは素直な妹キャラで、シャラは少し反抗的なツンデレだ。


ジュリも従順なようで「こっちは覚悟決めて全部差し出してるんだから、お前も最後までお貴族様として振る舞いな」と、若干の躊躇を感じているトーヤに言外に迫っているようなところがあるなどひと筋縄ではいかない話になっている。

ちなみに、義姉のリンダは平民出身で貴族と結婚しながら「出産を強いられている女性を解放する運動」をしており、お気楽なタイトルとは裏腹に、変わりゆく時代と、それに順応しようとする人間や、昔にしがみつこうとする人間を描いた社会的な、考えさせられる内容になっている。

ただ、こっちが勝手に考え込んでいるだけかもしれないので、普通に濃厚な母娘丼(義姉参戦もあるよ!)を楽しんでもいい。

ちなみにシャロ&シャラはすぐにはいただかず、最初は母の痴態を見せつけるというプレイに終始するのだが、ここで注意したいのは「キャラに自己投影するな」ということである。

もちろんトーヤの方ではなく双子の方にだ、つまり自分の母ちゃんが目の前で若い男にヤられているところを想像してはいけない。

逆に呪いをかけてしまった気もするが、面白くてエロい異世界ファンタジーなのでぜひその点注意して読んでみてほしい。


カレー沢薫

漫画家兼コラムニスト。2009年に『クレムリン』で漫画家デビュー。近年は切れ味するどいコラムでも人気。『ひとりでしにたい』『負ける技術』『生き恥ダイアリー』など著書多数。一日68時間(諸説あり)のツイッターチェックを欠かさない。


楽しい貴族生活! 異世界で親娘丼ハーレム
著者:あらいん/イラスト:あび

購入はこちら

オシリス文庫公式サイトはこちらから

関連記事
最新記事
TGマーケットアプリはインストール済みですか?
アンケートの送信を受け付けました

アンケートのご協力いただきありがとうございました。
【まとめ】『対魔忍RPGX』まとめ
【まとめ】『FLOWER KNIGHT GIRL』まとめ

★アクセスランキング(CG集関連)

ロード中

★アクセスランキング(オンライン関連)

ロード中

★アクセスランキング(美少女ゲーム関連)

ロード中
上へ戻る